働き方改革の取り組み状況

続けて、働き方改革の実現に向けた取り組み内容についての結果である。

最も多かったのが「必要だと考えるが取り組めていない」の736社(1459社中・50.4%)であった。「既に積極的に取り組んでいる」の12社(同・0.8%)と「既に取り組んでいる」の216社(同・14.8%)の合計は228 社(同・15.6%)であり、2018 年2 月当時は働き方改革への取組みを具体的に実行している企業が少なかったことを示している。

また、「必要だと思わない」も一定数あった(328社、同・22.5%)。

同様の調査が、株式会社帝国データバンク(※2)により実施されている。

※2:株式会社帝国データバンク「特別企画:働き方改革に対する企業の意識調査」
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p180904.pdf

働き方改革への取り組み状況を聞くこの設問に対し、「取り組んでいる」と回答した割合が37.5% と、フォーバル調査の「既に取り組んでいる」合計の15.6% と比べると21.9 ポイントの差がある。

同様に、「現在は取り組んでいないが、今後取り組む予定」が25.6%であるのに対し、フォーバル調査の「取り組みを計画中である」の結果は11.4%と、ここでも14.2ポイントの差が出ていた。

両調査には実施時期に半年間の違いがあり、その間に働き方改革関連法の可決成立があったことから、中小企業の間に問題意識が広がった可能性がある。

ブルーレポートの発行者

株式会社フォーバル ブルーレポート制作チーム

フォーバルは1980年に創業以来、一貫して中小企業と向かい合い、現在20,000社以上にサービスを提供している。フォーバル創業者の大久保秀夫は東京商工会議所副会頭、中小企業委員会委員長としても活動。今後フォーバルが誰よりも中小企業のことを知っている存在を目指し、良いことも悪いことも含め、現場で中小企業の生の声を集め、実態を把握。そのうえで関係各所へ提言することを目的に、プロジェクトを発足。