業種別の人手不足状況

業種別の人手不足状況

ここで業種別の人手不足状況を見てみる。
フォーバルが実施した第4回アンケート調査(1075社回答)のうち、人手が足りないと回答した企業を業種別で示すと以下のようになった(※6)。

※6:フォーバル調査では31業種と「その他」の、合計32業種の選択肢を準備。企業数にばらつきはあるものの、ここでは業種別企業数のうち人手不足だと回答した企業の割合を示している。

人手不足が厳しいとの結果が出たのは、上位から「修理・メンテナンス(83.3%)」「飲食(80.0%)」「清掃(80.0%)」「運輸・倉庫(75.0%)」「建設・工事(69.9%)」の順であった。

人手不足と回答した企業が少なかったのは、「出版(14.3%)」「保険・金融(16.7%)」「士業(22.9%)」「小売(23.1%)」という結果であった。

「修理・メンテナンス」や「建設・工事」などの技術を必要とする職種、人件費の安さや不規則な労働時間で慢性的な人手不足ともいわれる「飲食」などのサービス業、こうした職種については高いスコアが出る傾向にあると考えられる。

また以下は正社員と非正社員での、人手不足状況を比較整理したグラフである(※7)。それによると、正社員の人手不足感(49.0%)に対し、非正社員は32.1%と、正社員の人手不足感が大きいことがわかる。

「人手不足に対する企業の動向調査」(帝国データバンク、2018年10月)
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p180806.pdf

ブルーレポートの発行者

株式会社フォーバル ブルーレポート制作チーム

フォーバルは1980年に創業以来、一貫して中小企業と向かい合い、現在20,000社以上にサービスを提供している。フォーバル創業者の大久保秀夫は東京商工会議所副会頭、中小企業委員会委員長としても活動。今後フォーバルが誰よりも中小企業のことを知っている存在を目指し、良いことも悪いことも含め、現場で中小企業の生の声を集め、実態を把握。そのうえで関係各所へ提言することを目的に、プロジェクトを発足。