フォーバル版中小企業白書 ―ブルーレポート― の狙い
1980年の創業以来、株式会社フォーバルおよびフォーバルグループは、これまで多くの経営者が直面する経営課題と向き合い、常に「新しい当たりまえ」の創造に向けたビジネスに取り組んできた。現在は全国約2万社とのつながりがあり、その多くが中小企業である。中小企業のことなら誰よりも詳しい存在になることを目指し、事業を展開している。
日本の経済を支えているといっても過言ではない中小企業は今、時代の大きな転換点にあるといえる。景気は拡大傾向が続き、中小企業の業況も概ね良い傾向にあるといわれる。しかし中小企業を取り巻く経営環境や日本社会の現状に目を向ければ、人口減少社会を迎え、さらに少子高齢化が進む中、人手不足の深刻化や経営者の高齢化と後継者問題などへの注目が高まっている。
そんな中で企業は働き方改革の推進による労働環境や時間効率の改善などに取り組まなければならず、さらには情報社会の進展に伴う産業構造の大きな変化に直面している。5年先、10年先を見据えたとき、検討しなければならない課題は山積しているといえるのではないだろうか。
そして今、世界は情報革命の真っただ中である。超スマート社会の到来に向けて、世界各国でAI、IoT、ビッグデータなどの活用に向けた熾烈な競争が繰り広げられている。そして、社会全体が取り組まなければならない生産性向上への施策は、日本でも大手企業を中心にどんどん進められている。
では中小企業はその対応にどこまでついていけているのか。その変化に対して、何もしなければ取り残されてしまうだろう。はたしてどれくらいの企業が人手不足や生産性向上などの課題に対して、適切に、スピード感をもって取り組むことができているだろうか。そのことが懸念されるくらいに現代は時の流れが速く、対応しきれないと置き去りにされてしまう恐れがある。
中小企業の経営者とともに新しい日本を創っていくには、今何が必要なのか。本レポートは、そうした昨今の中小企業が置かれている状況や課題にフォーカスし、実態を把握した上で、その解決に向けた糸口を探るものである。
ブルーレポートの発行者
株式会社フォーバル ブルーレポート制作チーム
フォーバルは1980年に創業以来、一貫して中小企業と向かい合い、現在20,000社以上にサービスを提供している。フォーバル創業者の大久保秀夫は東京商工会議所副会頭、中小企業委員会委員長としても活動。今後フォーバルが誰よりも中小企業のことを知っている存在を目指し、良いことも悪いことも含め、現場で中小企業の生の声を集め、実態を把握。そのうえで関係各所へ提言することを目的に、プロジェクトを発足。