増税に伴う軽減措置の終了、五輪終了後の変化を予測し行動することが求められていましたが、新型コロナウィルスによる景気後退により、早急な対応が迫られています。
変化はピンチではなくチャンス。このような状況においても、前向きに考えていくことが極めて重要です。
日本の中小企業は新しい技術や情報に対して、もっとスピード感を持って順応し、取り入れ、変化していかなければならない。
日本の国内市場にも影響を及ぼすGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルの4者)やBAT(バイドゥ、アリババ、テンセントの3社)などに対抗していくには、日本の技術力を生かしたAIやIoTで対抗していくしかない。
またそこから得られる情報を利活用し、情報戦争に勝ち残らなければならない。
そのためには早めの準備が必要であり、自社のビジネスの「未来の姿」をイメージした戦略づくりをしなければならないだろう。
政府が各企業に求めるのもそこである。社会実装を積極的に進め、様々な社会課題を解決しつつ新しいイノベーションを創造する、そのモデルを世界に向けて発信していこうとしている。
そのためには、この情報を活用できる環境を整えていかなければならないが、情報を取得し、活用し、新たなイノベーション創出に結びつけるような環境整備が現状ではまだまだ進んでいないのではないだろうか。超スマート社会に向けて、何に対して投資し、どんな人材を対応させるかを準備していく必要があるだろう。
これからの超スマート社会では、企業は質の高い情報を持ち、かつその情報を分析し、ブラッシュアップし、ビジネスに応用する感度を持たなければならない。
まずはこれまで人間の手により行われていたものを機械化し、業務効率化を図る。さらにAI やIoTを備える機械を導入し、効率化をさらに進めるとともに、それにより得られる情報を活用できるような体制を構築する。
ひとつは情報の蓄積と活用の仕組みをつくること、もうひとつはそれを扱える「AI人材」ともいうべき、AIやIoTを扱える従業員を育てるための人材教育である。
またその際には情報セキュリティ対策も並行して進めなければならない。AIやIoTなどの進展は、インターネットとつながっていることからサイバー攻撃のリスクが常につきまとう。
また個人情報、企業情報の漏洩対策としてもセキュリティは非常に重要な要素となる。インターネットとつながることで便利になる反面、日本のみならず世界とつながることによるリスクの拡大についても気を配らなければならない。
社会が大きく転換しようとしている今こそ、経営者に求められるのは、時代を見据えた未来の自社のイメージづくりと突き進む行動力だといえる。そして具体的な行動に移せた企業は、新しい社会の原動力としてこれからも日本経済を支える存在になることができるだろう。
ブルーレポートの発行者
株式会社フォーバル ブルーレポート制作チーム
フォーバルは1980年に創業以来、一貫して中小企業と向かい合い、現在20,000社以上にサービスを提供している。フォーバル創業者の大久保秀夫は東京商工会議所副会頭、中小企業委員会委員長としても活動。今後フォーバルが誰よりも中小企業のことを知っている存在を目指し、良いことも悪いことも含め、現場で中小企業の生の声を集め、実態を把握。そのうえで関係各所へ提言することを目的に、プロジェクトを発足。