GAFAの台頭と産業構造の変化

アマゾンの勢いはとどまることを知りませんね

アマゾンだけではないわ。そこにグーグル、アップル、フェイスブックなども

非常に大きな存在になってるの。最近は中国の企業も急成長しているわね。

2019年の年明け早々の新聞各紙に、アメリカの株式市場でアマゾン・ドット・コム社の時価総額が約86兆6000億円となり、マイクロソフト社を抜いてトップになったとの記事がみられた。

東京都の予算が14 兆4440 億円(2018 年度)であるのと比べると、その規模の大きさが伝わるだろう。ちなみに、日本企業で同様のビジネスを展開している楽天は1.1兆円である。

オンラインプラットフォームを有する代表的な事業者の売上などの推移

アマゾンといえば日本人でもその存在を知る人は多い通販サイト「Amazon」を運営する企業である。日本では2000年からそのサイトがスタートし、今や1億点以上の商品を扱う、日本で最大規模のECサイトとなっている。昨今、このアマゾンも含まれているGAFAに注目が集まっている。

GAFAは世界で最も影響力がある4社ともいわれる、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの頭文字をとった造語である。これら米国を代表するIT 企業を総称して呼ぶときに用いられる。これらの巨大プラットフォーマー(プラットフォーム事業者)は世界の市場を囲い込む勢いで拡大している。

この4社はそれぞれのビジネスにおいて、個人情報を膨大に扱っている点で共通している。グーグルは検索エンジンやオンライン広告、スマートフォンのOS「Android」の開発などを行う企業。

アップルは「iPhone」「iPad」「Mac」などのデバイスを開発・販売するほか、クラウドサービスやアプリケーションの開発などを行っている。フェイスブックは世界最大規模のSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)サイト運営会社、そして上記で触れたアマゾンは巨大ECサイトの運営に加えて、クラウドサービスやスマートスピーカーなども展開している。

また、これはアメリカ企業であるが、もうひとつの大きな市場、中国でも「BAT」と呼ばれる巨大企業がサイバー空間に君臨している。中国最大の検索エンジン「バイドゥBaidu」、ECサイトや決済サービス(アリペイ)などで時価総額が47 兆円を超えるともいわれる「アリババAlibaba」、同じく46兆円を超えるといわれるSNS運営会社の「テンセントTencent」である。

中国の場合は政府による情報統制により国内企業が巨大化した結果であるが、もともと市場が14億人の巨大市場であったことから、GAFAと肩を並べるほどの規模になったと考えられる。

これらの「情報」を扱う巨大企業の存在は、日本にも大きな影響を及ぼしている。
いまや、多くの日本人がGAFA など巨大プラットフォーマーに少なからず関わりを持ちながら生活をしているだろう。彼らのプラットフォームを利用する日本の利用者個人の情報は、SNSなど本人が自覚している発信情報のみならず、検索履歴や訪れたウェブサイト、購入した商品、閲覧したコンテンツ、電子決済サービスの利用情報など、ありとあらゆる情報が幅広く収集、蓄積、そして社内サービスの向上に活用されている。そして、巨大プラットフォーマーはこれらの情報を集約し、より良い新たなイノベーションに向けた開発を続けている。

ブルーレポートの発行者

株式会社フォーバル ブルーレポート制作チーム

フォーバルは1980年に創業以来、一貫して中小企業と向かい合い、現在20,000社以上にサービスを提供している。フォーバル創業者の大久保秀夫は東京商工会議所副会頭、中小企業委員会委員長としても活動。今後フォーバルが誰よりも中小企業のことを知っている存在を目指し、良いことも悪いことも含め、現場で中小企業の生の声を集め、実態を把握。そのうえで関係各所へ提言することを目的に、プロジェクトを発足。

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