働き方改革の取り組み内容
上記の質問(働き方改革への取り組み状況)で、「既に積極的に取り組んでいる」「既に取り組んでいる」「取り組みを計画中である」と回答した395社に限定し、続けて「取り組んでいる(または計画中の)テーマはどのようなことですか?」と質問を投げかけた(複数回答)。回答数は965、1社平均で2.44の回答があったことになる。
最も多かったのが「長時間労働の是正」の277 社。回答企業中70.1% に達した。長時間労働の是正については多くの中小企業で問題意識が高いことがわかる。
次いで多かったのが「賃金引上げと労働生産性向上」の185 社(同・46.8%)、「女性・若者の活躍しやすい環境整備」の180社(同・45.6%)、「子育て・介護と仕事の両立」の138社(同・34.9%)などである。働きやすい環境づくりを進めるとともに、労働生産性を向上させ、その結果として長時間労働を減らしていく。
働き方改革への認知が進む企業では、こうした取り組みが進められている(あるいは計画中の)割合が高いことがわかる。
しかしこの結果は、改革について「取り組んでいる」「計画中」と回答した企業に限定しているため、「必要だと考えるが取り組めていない」「必要だと思わない」を合計した72.9%の企業は取り組めていないことになる。引き続き、改革を進める意図や必要性について積極的に伝えていくことが求められる。
ブルーレポートの発行者
株式会社フォーバル ブルーレポート制作チーム
フォーバルは1980年に創業以来、一貫して中小企業と向かい合い、現在20,000社以上にサービスを提供している。フォーバル創業者の大久保秀夫は東京商工会議所副会頭、中小企業委員会委員長としても活動。今後フォーバルが誰よりも中小企業のことを知っている存在を目指し、良いことも悪いことも含め、現場で中小企業の生の声を集め、実態を把握。そのうえで関係各所へ提言することを目的に、プロジェクトを発足。